早春の候、貴社ますますご盛栄のこととお慶び申し上げます。平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
また弊社WEBサイトをご高覧いただき、重ねて御礼申し上げます。
今回は自社の人財育成に於ける「価値観教育」についてご紹介させていただきます。
価値観教育
「価値観」は物事の価値の観方を指します。
ある日、営業職で入社した新入社員と同行で顧客訪問していた時の事です。お昼ごはんを食べる時間になり、私の独断で「こってり系ラーメン店」へ入店しました。
私は大好きなので普通に食べておりましたが、新入社員を見ると麺を取り出してスープをよく切ってから食べている事に気づきました。
「もしかして苦手でしたか?」と問うと
「すいません実は苦手でして・・」との事でした。
味の好みの違いも価値観の違いの一つだと思います。
年齢の違い、性別の違い、生まれ育った環境も違う訳ですから、受け継いだDNAと影響を受けてきた環境によって、価値観は正に十人十色であるはずなのです。
なので自分と「他人は違って当たり前」なのです。
しかしそれでは自由奔放となってしまい、秩序立った社会生活が成立しなくなります。
それなので、秩序立った社会生活を送る為に「共有すべき価値観」として存在しているのが「倫理」や「法律」という事になります。そして秩序だった会社経営を行うために存在しているのが「経営理念」という事になるのです。
なので経営理念という価値観を学ぶ機会を社内に設けるのは、秩序だった会社経営を行うために必要不可欠なのです。
では具体的にどのように経営理念の浸透に向けた教育を行っているか?
をご紹介します。
■新入社員研修
まず入社時に2時間かけて「経営理念とは何か?」というところから「理念体系の解説」を私自ら行っております。
戦時中に生まれ育った創業者八下田邦夫がどのような念いで会社を設立したか?経営の危機に陥った理念なき会社に経営理念を設置した時の私の念い、そして経営理念、ビジョン、ミッション、バリュー、人事理念、行動指針と伝えて行き、入社される方に期待している事をお伝えしております。
■社長塾
毎月1回、全従業員向けに「社長塾」を開催しております。
行動指針を自分の仕事に反映させると、具体的にどのような業務改善が可能となるか?や、ミッションの1つである「期待を超える安全の確保」の実践として、具体的にお客様の期待を超える安全の確保とは何か?信頼される行動、安心につながる行動は何か?という問いを従業員同士でディスカッションしていただき、成果発表しております。カルテックの従業員とキャリー交通の従業員が入り混じりディスカッションする事で固定観念に陥りにくくなるよう工夫もしております。
■未来創造会議
毎月1回、カルテック・キャリー交通の中心的メンバー12名を選抜し「未来創造会議」を開催しております。目の前の業務改善という部分は社長塾で扱っていきますが、未来創造会議は事業そのものを創造していく会議となります。
現代は少子高齢化、60歳を超える従業員の比率もいつの間にか高くなりました。警備員とバスドライバーも業界全体で人数が減少しております。この外部環境の中で今まで通りの「人を増やし売上を確保する」戦略は、川下に向かい流れる川に逆らって川上に向かい泳いでいるようなものです。
DX(デジタルトランスフォーメーション)という言葉があります。新しいデジタル技術・サービスを活用して、業態を変化させる事を意味します。カルテックとキャリー交通は、経営理念を軸として1年後、2年後、3年後、5年後、10年後、30年後、100年後を見据え、どのようにDXしていくべきか?この創案の場が未来創造会議となります。
■月間MVP
経営理念、人事理念から生み出された行動指針に沿って行動し成果を残された方、評価された方の推薦が各現場からあり、その中から多数決にて上位3名がMVPの対象となります。受賞された方には会社より報奨金が支給されます。またMVP受賞回数は賞与にも反映されます。
このような取り組みを以て、弊社では価値観教育を行っております。おかげさまで「指示された事だけをやればいい」「指示されなければやらない」という受け身の姿勢から「指示を受ける前にプロフェッショナルとしてお客様に提案する」という姿勢へと変貌しつつあります。もちろん人間ですので得手不得手はありますが、お客様目線を持ったプロ意識の高い従業員が少しずつ増えてきていると実感しております。
以上、弊社の行う「価値観教育」についてご紹介させていただきました。
最後までご高覧いただき、ありがとうございました。
株式会社カルテック
代表取締役 八下田達哉
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