近年、再生可能エネルギーの普及に伴い、全国各地でソーラー施設(太陽光発電施設)の設置が進んでいます。
しかし、広い敷地に設置されたソーラーパネルや付帯設備は、盗難、破損、不法侵入などのリスクに常にさらされています。 ソーラー施設における巡回警備は、これらの脅威から貴重な設備を守り、安定した発電事業を支えるための重要な業務です。
30年以上の施設警備の経験を持つ弊社の知識と実績を基に、ソーラー施設で効果的な巡回警備を行うための5つのポイントをご紹介いたします。
定期巡回ルートの確立
ソーラー施設の巡回警備では、施設全体を漏れなくカバーできる巡回ルートを事前に確立することが重要です。パネル設置エリア、フェンス周辺、出入口など、重点チェックポイントを明確にすることで効率的かつ確実な警備が可能になります。
広い敷地に設置されたソーラー施設では、死角となりやすい箇所や侵入リスクの高いエリアを特定し、優先的に巡回できるルートを設計することが求められます。
また、巡回エリアが広範囲にわたる場合には、車両を活用した巡回で施設全体を効率的にカバーし、重点箇所では徒歩による詳細な確認を行うなど、状況に応じた巡回方法の使い分けも効果的です。
巡回頻度と時間帯の明確化
巡回時間や間隔を定めておくことも重要です。トラブルの早期発見を優先するために巡回頻度を高めに設定するのか、それとも警備パターンを予測されないよう巡回時間を変動させて犯罪抑止を重視するのか、施設の立地条件やリスクレベルに応じた戦略を、事前に依頼主と十分に協議して決めておくことが大切です。
基本となる定期巡回に加えて、時間帯をずらした不定期巡回を組み合わせることで、設備監視と防犯の両面で高い効果を実現することも可能です。
設備の異常と破損の早期発見
ソーラーパネルや配線、架台などの設備に異常や破損がないか、目視による確認を徹底することが求められます。盗難の被害がないかだけでなく、地震や台風、大雪があった場合には、大きな破損がないか確認する必要があります。
異常を発見した場合は、速やかに施設管理者へ報告を行い、写真などで記録を残すことで、迅速な修繕対応と被害拡大の防止につながります。
夜間警備における注意点と対策
ソーラー施設は人里離れた場所に設置されることが多く、夜間は特に盗難や不法侵入のリスクが高まります。夜間巡回では、懐中電灯やヘッドライトなどの照明装備を携行し、フェンスの破損や穴、不審な車両の有無、侵入形跡がないかを注意深く確認することが重要です。
暗闇での単独行動はリスクを伴うため、施設の規模や状況に応じて複数名での巡回体制を検討することも有効です。
不審な人物や車両を発見した場合は、無理に近づかず、安全を確保した上で警察への通報や施設管理者への連絡を優先することが対応の基本です。人目につきにくい夜間や早朝の巡回を強化することで、犯罪の抑止効果を高めることができます。
防犯カメラの効果的な活用
巡回警備と併せて防犯カメラを活用することで、警備の質を大幅に向上させることができます。主要な出入口やパネル設置エリア、フェンス沿いなど、重点ポイントにカメラを設置することで、24時間体制での監視が可能となります。
巡回時には、カメラの作動状況や映像の記録状態などを定期的に確認することが重要です。
また、録画映像を定期的にチェックすることで、巡回だけでは発見しにくい不審な動きや異常を事後的に検証することができます。人による巡回警備と機械による監視を組み合わせることで、より強固なセキュリティ体制を構築できます。
まとめ
巡回警備を適切に行うことで、犯罪抑止効果が高まり、盗難や不法侵入による設備の破損を防止できます。
また、自然災害による設備の破損を早期に発見することで、迅速な修繕対応が可能となり、安定した発電事業の継続につながります。
定期的な巡回と丁寧な確認作業により、設備の異常や不法侵入を早期に発見し、適切な対応を行うことで、様々なリスクから施設を守ることができます。
弊社カルテックでは、30年以上施設警備に携わってまいりました。ソーラー施設の巡回警備に関するご相談は、どうぞお気軽に弊社までお問い合わせください。